かすかに聞こえるスマートフォンの音に意識を呼び戻された。


どれくらい眠ってしまっていたのだろうか、窓を見れば雨は止んでおり、部屋の中は夕日で赤く染まっていた。

音の鳴る方を辿れば、ベッドに備え付けらたテーブルの上に置かれたカバン。

どうやらこの中に私のスマートフォンが入れられているらしい。


長い時間鳴り続けるスマートフォン。慌ててカバンを開ければ衣服の上にちょこんと乗せられ、チカチカ点滅を繰り返し着信を告げていた。