1人の女子学生が隣の女子学生に何かを耳打ちしている。 「優衣!」 「おい、おまっ……!」 ざわめきに混じって「薫くん」と聞こえてきて、私はたまらず2人の制止を振り切って大学の中に逃げ込んだ。 2人を巻き込むわけにはいかない。