「あ、いいえ。すみません、考え事をしていて」 慌てて首を横に振ると砂川さんはそう、と目を伏せて小さく微笑んだ。 そういえば、昔にクッキーやせんべいを必ず一口くらいに割ってから食べる子っていたな。 どんな子だったっけ。 「小学生の頃の俺ね、すごく臆病だったよ」 「え?砂川さんが?」 先ほどの私の質問に答えていないことを思い出したのか、砂川さんは静かに話し始めた。