「はぁー」


と、重くて長いため息を吐きながら駅の改札をくぐった。


朝は、お姉ちゃんがまだ起きてなかったから昨日みたいにあれこれ聞かれなかった。

お父さんは、もともとそんなにペラペラ話す方じゃないから、静かに朝ごはんを食べていた。

お父さんと一緒に、私もお母さんも朝ごはんを食べたけど、いたって平和だった。

お母さんの入れてくれた良い香りのする紅茶を飲んで、いろんな雑念(?)を振り払った私は、


よしっ!


と、小さく気合を入れて家を出た…はずだったのに。