天道君の笑顔は不思議だ。 彼が笑うと、なんだか私の口角も自然と上がっちゃう。 「それに、とりあえずロッカーまで運べはいいだけだからね」 そう付け加えると、 「ハハッ、入学初日から置き勉する気満々じゃん?」 と言って笑われた。 「えっ!? 天道くん、もしかして教科書全部持って帰るつもり!?」 びっくりして聞くと、 「そんなわけないじゃん。とりあえず全部置いて帰るけど? 俺ってそんなに真面目そうに見える?」 と言う返事がニコニコ笑顔とともに帰ってきた。