「せっんっぱーい!!一緒に帰りましょう!」
……神様。
予想外にも、程があると思うんだ。
放課後、理彩とのんびりお喋りしながら鞄を肩にかけた、そのタイミングで、奴は現れた。
もう、驚きしかない。
八神くんが会いに来るのは、金曜日。
しかも放課後の図書室で…って、勝手に思い込んでいたから。
土曜日で、図書室じゃなくて、って、完全に油断してた。
「八神くん……。あのね、今日は友達と帰ろうと思ってて……」
「え?いいよ、私は。常連くんと帰んなよ!ご飯ならまた来週でもいいしさ!」
やんわりと断ろうとした時、隣で理彩がそんなことを言うから、あたしはポカンと彼女を見た。
「えっ…、ちょっと理彩!?」
「じゃあね、真琴!また来週!!」
バチコンッとやたら上手いウインクを飛ばして、理彩は鞄を片手に帰っていった。
「うっそぉ…」
おい理彩さん。どっちの方が大切なの、なんて言っておいて、あたしと八神くんを2人にして帰るんじゃないよ。
チラリと隣を見れば、満足気に微笑む八神くんと目があって、あたしはがっくしと肩を落とした。
……しょうがない。
一緒に帰ってあげますか。



