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その日を含めてあたしは委員を2回休んで。
八神くんとはもう、2週間も会ってないことになる。
あたしがいない間にも2人は親しげにしてたのかな、とか。
八神くんはまた、例の本を借りてるのかな、とか。
その印を押すのはあたしが良かったのに、とか。
そんなことを考えては、やっぱり委員の仕事を優先すればよかったな、なんて思ったりして。
…これじゃあたしは、彼のために委員を頑張ってるみたいじゃない。
なんだか、とことん理彩の言う通りになってる気がするなぁ、、。
ため息を吐いて、苦笑を漏らして、理彩に今日の仕事を聞こうと思ったら、
「あー、そだ。真琴。今日はもう手伝ってくれなくていいよー!お疲れ様!」
「えっ」
今日なんか体育祭の前日だし、絶対なんらかの仕事を任されると思ってたのに。
予想に反した笑顔に、拍子抜けしてしまう。
「な、なんで……」
ポロリとこぼれた呟きに、理彩は「だってめんどくさいことは任せないって約束したし〜」と指に髪を巻きつける。