自分を見つめなおす…って。

八神くんを見るも何も、何度も言う通りあたし達はそんな関係じゃない。



「あたし…八神くんにからかわれてるだけだし」

ぽつりと零せば、理彩がはぁ?と眉根を寄せる。


店員さんが気まずそうな顔をしてパスタを置いて去って行った。


店員さん、そんな「ディープな話聞いちゃった」みたいな顔しなくても、そもそもあたしと彼の間には何もありませんからね。
安心してくださいね。



「八神くんには好きって言われたこともあったけど、あれだって冗談だったし」


目の前のパスタを一口、口へと運ぶ。


うん、やっぱり、美味しい。


目の前の理彩はうんうんと唸りながら、盛大に脱力した。


「だーーもうほんっと真琴って……!!

常連くんも常連くんだけどさぁ…。」


「???
八神くんが、なに」



もぐもぐと食べ進めながら問うと、理彩は諦めたように力なく笑う。




「…なんかもう、とりあえず頑張れって感じ……。

お、真琴美味しそうなの食べてるじゃん。それがこないだ常連くんが食べてたやつなんだね〜」


「…!!
ちっ、違…っ!」