はぁ、とため息を吐いてお冷を一口、流し込む。
話をすぐそっち方面に持っていく理彩も理彩だけど、そんな彼女の思惑通りに動いてしまうなんて、なんか癪だわ。
「っていうかさぁ、真琴は新堂くんが好きっていうよりも、『新堂くんが好き』ってことを言い訳にして常連くんのこと見ようとしてないだけなんじゃん?」
「そ、そんなことない…!」
「じゃあどこが好きなのさ」
間髪入れずにずい、と詰め寄られて、言葉に詰まる。
どこが好き、って、そんなの………
「や、優しいとこ…かな。
新堂くんがあたしのこと助けてくれた話、理彩にもしたことあるでしょ?」
いくら理彩相手って言ったって、こういうこと話すのは恥ずかしい。
視線を彷徨わせてごにょごにょと呟くと、理彩は躊躇うような素振りを見せた後、んーーと唸ってからふぅ、と息を吐いた。
「まぁ真琴はね………。
……とにかく、新堂くんのこと見るだけじゃなくて、ちゃんと常連くんのことも視野に入れて、それで自分のこと見つめなおしたらいいよ」
毛先をくるくると弄びながら、理彩が言う。



