【完】金曜日は、八神くんのモノ








「それでモヤモヤしてる、と?

ねぇ真琴いい加減気づきなよ、自分の気持ちが傾いてるってこと」

「はぁ??
あたしが八神くん相手に?ないよ、絶対。

だって八神くんといる時と新堂くんといる時とじゃ、心のあり方?みたいなのが全然違うし」



翌日、八神くんと行ったパスタ店に入ったあたしと理彩は、メニューを眺めながら昨日の話をする。


…モヤモヤは、するよ。
でもこれが恋なのかと言われれば、詰まってしまう。


八神くんはムカつく。ワンコ。1つ下の後輩。
そう認識してるから。

唐突に恋愛云々と言われてしまっても、困る。

だってあたし、彼にからかわれてるだけだし。


それにゆり先生との関係を隠されてモヤモヤしているのだって、きっとあれだ。

なんやかんや言っても可愛い後輩に、隠し事をされたから。


理彩に秘密をつくられるのと、同じような感覚だと思うのよね。



「あーあ、こんな鈍感な子で…。常連くん、可哀想」


理彩がわざとらしくため息を吐いて、店員呼び出しボタンを押す。