【完】金曜日は、八神くんのモノ





新堂くん。

新堂 渉《Wataru Sindo》くん。


おんなじクラスで、おんなじ図書委員。
ちょっと大人っぽくて、ダークブラウンの髪が整った顔によく似合ってて、



……あたしの、好きな人。






…なのに。なのになんで!




「図書委員って、特にすることねーもんなー。貸出許可っつったって、元々図書室ってそんなに利用されねぇし。」


「…うん」



「……………」


「……………」



あたしはこんなにもチキンなの?!?!


今までの会話も全部、今みたいに「うん」とか「まぁ」とか!




もっと可愛い返事とかできないんだろうか。





「………つまんないよね」


「え?」



ポロリとこぼれた言葉は新堂くんに聞こえていたみたいで、聞き返された。



…これは、予想外。新堂くん、耳いいのかな。


えーい!もう、いいや。聞かれてたんなら、聞いちゃえ!!



「…ねぇ、新堂くん。あたしと話してて、楽しい?」


「……え」



新堂くんは、ポカン、と口を開けて、それから、またあの眩しい笑みを見せた。





「楽しいよ!柊、口ではあんま言わないけど、表情コロコロ変わったりしてて、可愛いし。」


「かっ…かわ…っ…?!!?!」