【完】金曜日は、八神くんのモノ





って。


「…八神くん。君は一体何しに来たの」

桃のタルトを頬張りながら八神くんに問う。



だって折角のデザートバイキングだよ??

それなのに彼はグレープフルーツゼリーをひとつだけ皿に乗せて、ちみちみと食べている。

そんなに勿体ぶって食べなくても、おかわりできるのに。

首をかしげると、八神くんが眉を下げて笑った。


「俺、甘いものそんなに得意じゃなくて」


先輩、よくそんなに食べられますね、と苦笑いであたしの2つ目の皿をチラリと見た。

どうせデブ活民ですよ。



「じゃあなんでケーキなんて…」


そこまで言いかけて、ハッとする。


今朝の、八神くんの言葉。

『先輩、甘いの苦手でした?』


って、確認するまでもなく八神くんは満面の笑みで問いた。

ってことはあたしが甘い物好きなこと、把握してたってことで。



…ということは……?






「あたしの、ため…?」