【完】金曜日は、八神くんのモノ






…なんて。

「そんな訳はなかった………」


モールに着いてすぐの可愛らしい洋服店の店員さんに『彼氏じゃない男子とデートする時ってどんな服がいいですか』と聞いたところ、すんごい複雑そうな表情をされてその後手に取ったのは、淡いピンクのスカートと白い襟付きブラウスのセット。


…まるで女の子が着るみたいな服。
いや、あたしだって女の子だけど!!

だってこんなの、絶対似合わない。八神くんに笑われて終わるだけじゃん。


「あ、あの、この服は……」

さっさと断って帰ろう、と店員さんを見上げた時。


「是非着てみてはいかがでしょう!?お似合いだと思いますよ〜」
「えっ、いや、あたしは……っ」


遠慮しようと、思ってたのに…!




グイグイと引っ張られるままに更衣室に投げ込まれて、渋々それを手に取る。



「……ものは試し…ね。」


はぁ、とため息をこぼして、着ていたパーカーをバサっと脱ぎ捨てた。