それだとまるで、あたしが好意を寄せているのは、八神くんみたいじゃない?



「っ、だぁから違うんだってば!!!」


…あたしは一体誰に言い訳をしたいのか。


ベッドから起き上がって、制服を脱ぎ捨てる。
そして、クローゼットに手をかけて、ふと考えた。





ーーーー明日、何を着て行こう?


クローゼットを開けてみるけれど、悲しいことにあたしはおつかいやよっぽどの用事以外では、私服で外を歩き回るようなことは滅多にない。


つまり、ラフな格好……Tシャツやショートパンツは持っているのだけれど、そういう…なんて言うんだろう、『デート服』っていうのは、持ってない。


え、違う、いや、ええと…、いつかにお母さんから貰った桜色のミニワンピならあるんだけど……。

あれはあたしには似合わないし、第1あんな丈じゃ着られないわ。…恥ずかしいし。