そして高らかに、告げたんだ。
「俺みたいな変態がもしかしたらいるかもしれないじゃないですか!
先輩かわいいし、絶対危ないです!!」
……ドヤ顔で『私は変態だ!』と叫ばれた場合、どうするのが正解でしょう。
1.手を振り払って逃げ…
られないわ。力強すぎでしょ。
2.警察に助けを求め…
るのはあまりにも可哀想か。
3.とりあえずドン引きの顔を作る。
うん、これだ。
「…先輩、ほんとすみませんて。そんなこの世のゴミを見るような目で見ないでくださいよ」
3の選択肢を選んだあたしに、八神くんは謝ってきた。
…謝るなら、なんでそういう変なこと言うんだか。
「隣の変態さんの方が誰よりも怪しいからあたし1人で帰るね。」
今にも笑ってしまいそうになるのを堪えつつ、意地悪く告げると、八神くんは「すみませんってば冗談ですから!!」と土下座しそうな勢い。
本当、面白い。
隣の彼にバレないように笑って、あれ?と考えてしまう。
なんであたし…、1人で帰りたかったはずじゃん。
まさか、八神くんに送ってもらいたいって、心の中では思ってた???
…い、いやいやまさか。だって、八神くんだし。変態ストーカーだし。



