【完】金曜日は、八神くんのモノ




え。


うわぁ、まじか、恥ず…と頭を抱える八神くんにあたしはパチパチと瞬きをする。


「え、な、なんでわかったの?あたしがその2つで迷ってるって…」



確かに、あたしは梅しそとトマトクリームで最後まで迷って、それでトマトクリームにしたんだ。


なんでわかったんだろう…….。



「先輩、最初にお店の前のレプリカの梅しそのパスタを見たときに、梅しそにしようって決めましたよね?」


「えっ?ああ…うん。」

「で、メニューのトマトクリームのパスタを見たときにかなり揺れましたよね?」


「………まぁ…。」



え?つまりあれ?あたし、とてつもなく顔に出やすいですよーっていう?



うわぁ、そうか。そうなのか。

でもそれにしたって、八神くんの観察眼は素晴らしいと思う。
もしかして、八神少年はとっても頭がキレる人なんじゃないか。



「八神くんお得意のストーカーですか、」


なんて、ふざけて笑うと、だから違いますって!と抗議の声が上がる。




「でも…ありがとね、」


だって、そうすると、八神くんが梅しそを選んだのはあたしが迷っていたから、どっちも食べられるように、ってことでしょ?

なんか、そういう気遣いって、あたしじゃなくて、普通に女の子とデートとかした時にとっても役立つと思うの。



というか、単純に、嬉しい。

いつもは面倒くさい八神くんだけど、実はすっごく優しいみたいです。












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