事故を防げたかな。

次は……

一番防いでほしいことだけど…

……

「母さん!!」
なんで……

……

「真昼ちゃん…」
彼が、真昼ちゃんのことを助けてくれますように。

……

「真昼、体調はどうだ?」
「大丈夫よ、そんな一分ごとぐらいに聞かなくても。」
拓人は、恥ずかしそうに笑った。
「だって、心配だろ。」
拓人は高校生の時に、私から告白してできた彼氏。
事故にあって、右目が見えなくなってしまったけど、それを受け入れて、支えてくれた。
「水沢くんは、名前とか考えてるの?」
「お前も水沢だろーが。」
私は笑った。
「癖で」
「真昼は?」
「考えてるよ。」

……


「朝野!」
間一髪で、朝野の腕を引っ張った。
「危ねぇ…」
「あ、ありがとう……」


……


「最後に…この手紙は、彼から渡してもらった方がいいかな…」
私は、手紙をそっと撫でた。
伝わります様に。


……


「菜留、手紙」
「え?」


……


それは、思いもよらぬ人物からだった。