漣side*



「別れるなんて言ってない。
最後まで話聞けよ、この鈍感天然無自覚女‼‼‼‼‼‼」


「ん?だーかーらー、何回も説明してるじゃん!
天然だったら博物館に飾られなきゃいけないんだよ⁉
だから天然記念物って言わないで!」

いやいや、美羽さん?天然記念物なんて一言もいってませんけど…笑

「美羽、一回しか言わないからよく聞いて。」

「え?じゃー二回言って?」

「だから、一回しか言わないっていってるじゃん。」

「わかった、一回だけよく聞く‼グスンッ」

「俺、美羽と別れたりなんかしない。
さっきはちょっとだけ意地悪してみたくなった。
俺の遊び心。
俺が悪かった。
美羽が泣くなんて思ってなかったし、俺のそばにずっといてくれるって思ってるから。
ごめん。さっきのこと、反省してる。
ちゃんと大好きだから。
美羽も俺のこと大好きでいてくれてるといいんだけど⁉ニヤッ」


俺が話すと美羽の抱き締める力が強くなった。

泣いた目で俺のこと見上げてくるもんだからかわいくてかわいくて。

改めて思った。

美羽ってちっちゃい。

153㎝とかちっちゃい。

俺、184㎝。

美羽からすると俺なんか巨人でしかないだろう笑



「漣?美羽ね、漣のこと大好きだよ?
だからね、さっき寂しかったし泣いちゃった。
こんな泣き虫さんの彼女なんて嫌だよね…笑
自分が思ってる以上に漣の好きらしくて大好きらしくてちょっぴり無視されたくらいでふてくされて我慢できなくて泣いてみんなに見られて心配されて……
漣のこと大好…


チュッ


多分美羽は俺のこと大好きだよって言おうと思ったんだと思う。

でも言わせなかった。
俺が我慢できなくなって。

思わず美羽の唇にキスを落としていた。