「さようなら!」 君が去ったあと、足元になにかが落ちているのに気がついた。 僕は、それを手に取る。 雑誌? あの子のかな。 そうだとしたら……取りに戻って来るだろうか。 昼休み終了10分前のチャイムが、校舎に鳴り響く。 僕は雑誌を持って、屋上を去った。 次に会ったら、もっとからかってやろう。 僕に――夢中にさせてやろう。 Fin.