僕に、恋してみたら?



今度は、先輩が話を切り出した。


「最近は、頑張ってるの?」

「へっ?……なにがですか?」


劇の話じゃなくて、別のことで……ってこと?


「美乳作り」

「……!!」


そうだよ。先輩には、わたしの悩みがバレているんだった。


「唐揚げ食べてる?」

「ときどき……」

「豆乳ジュースも取り入れてみたらいいんじゃないかな」

「さ、最近は……胸のことでは、あんまり悩んでません」

「そうなんだ。あんなに気にしてたのに」


先輩の……せいです。

先輩のことばかり考えているせいで、他のことに頭がまわりません。


「〝胸のことでは〟っていったよね。だったら、なにに悩んでるの?」


――!


「それは……」

「恋わずらい?」


……大正解です、水上先輩。

イジワルすぎやしませんか?

わたしが先輩のこと好きで、悩んでるってわかっていて。

それで、そんな風に笑ってるんですか?


「いいやつだよ」


なにが?


「悠汰」