この学校で俺と陽葵が双子なのを知っているのは、先生と諒平と陽葵の友人の乾さん。

昨日までの幸せはどこへやら。次の日には二股男として非難されていた。



「よ、二股男」
「おい、傷をえぐるなよ諒平」



歩きながら俺は両手で顔を覆う。
まじ、今まで俺が体験してたのはなんだったんだよ。



「あ、彼女」



諒平の一言で前を向くと凜が居た。
声をかけようとするが、凄く嫌な顔をされる。

いや、これはきつい。辛すぎ。



「お前って、意外とガラスの少年だよな」



まじで笑えん。それはほんまに笑えんやつ。何で、ちょっと言ってやったぞみたいな顔してんの?ドヤ顔要らないから。



「凜っ」
「来ないで。てか、昨日の吾妻さんだよね、4組の」



いや、これはまじでガラスの少年。来ないでには心臓がグサってなった。




「どういう関係なの?同じ苗字だし。まさか……」