「吾妻ー。お前に用だって」


凜と別れて?4日目。
俺はまぁまぁ孤立していた。主に女子から。

そんな中、少しだけ顔見知りの子が俺に用事があるらしくクラスに来た。

嫌々ながら教室を出ようとする。



「あ、吾妻くん」
「乾さん」


乾 希海。
陽葵の友人で双子であることを知っていた唯一の高校の子。
クラス一緒になった事ないし、話した事ないから少し苦手なんだよね。



「葵(より)からお弁当預かったから渡しとくね。あと、お菓子と水筒」



なんでこんなにカワイイ子(しかもスッピンで)が陽葵の友人なのだろうか。



「………」



俺は乾さんをじっと見つめる。



「何?なんか付いてたりする?」
「いや…。ごめん何も無いよ。あ、わざわざありがとう」



早くこの場を離れたくて軽くあしらう。


「あ、乾」


そこに運良く諒平が登場。



「菅原くん。葵からお菓子貰ったの?」
「んー。教科書借りに行ったら袋ごとくれた」


目の前でワイワイ話し出す2人。