「日記?見ていいの?」


「いいの。ここなんだけど」

指さした部分に目をやると、

「O.T?」

私が読むと、違うページを開いて、

「ここも...」

また、指さした。

「月くん?」

「ここにも」

指さした場所には、

「桜...」

どういう意味なのかさっぱり分からない。

「えっと、どういう...」

笹中さんは、困惑する私の顔を見て次は戸惑った表情を見せた。


「私、どうやら恋をしていたみたいなの」

「恋?」

「そう、でも相手に心当たりがないの」

どういうことなのかわからないまま、固まっていると...