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「希望、一緒に帰ろう」

「今日は行かないの?」


希望が心配そうな顔になる。


「もう、いいの」


あたしはそのまま歩き出す。


「いいならいいけど」


希望もあたしについて歩く。


「昨日、あの後あたしも帰っちゃったからわからないけど。どうなったのか気にならないの?」

「気にならない」


...嘘だけど。


「嘘ばっか」


希望がため息をつく。


「あんたどうみても好きでしょ?」

「好き、なんかじゃないよ」


あたしは菊地くんがいる花壇を横目に通り過ぎる。