入江くん、貴方はたった今私の敵になった!


それが嫌だったら今すぐ私に謝んなさい!!



「入江くんのバーカ!!」


「……ああ、そう。今回はお前の分を見送ってやろうと思ったけど止めた。
利子2割増、1週間後に返せ。きっちり現金で」


「………へ?」



今なんて……?


この人今、なんて言いました?


放心する私に入江くんは背を向けた。



「もう帰る」


言いながら遠ざかる幼なじみを見送りかけた……ところで。



「ちょおっ!!すんませんすんません!許してください入江様っ!ほんっとすいませんでしたぁああ!!
ねえ待ってぇええっ!!」


慌てて後を追いかけるのでした。




なんだかんだ言いながら、1日付き合ってくれたり奢ってくれたり、ついでに荷物持ってくれたり、入江くんらしからぬ行動に驚かされつつ。


それがちょっぴり嬉しかったり。


とにかく、ひねくれ屋の幼なじみを見直した日だったとさ。