「ここで二択です!これからお外で暑さにデロデロに溶かされながら挑むのと、貴方様の言うこのおバカな私を家にお邪魔させるのと、どっちがいいですか!
ちなみに後者の場合、荒らし回るのは必至なのでよくお考えください」


「何その最悪な選択。そんなの答えは決まってる」


「え、もしや可哀想な私めを貴方のお家に……」


「お前を締め出して家に鍵をかける。それで1人部屋で涼む。万事解決」


「あうちっ!その手があったか!流石は入江様、バンザイ!」


「おだてても何も出ない」


「バレたかっ!」




ああ、『お前には外で苦難するのがお似合いだ』と言われているよう。


なんて可哀想な私。


……なんて、なんて…(以下略)




「って、入江くん何してんすか」


傷心から立ち直った私が目を向けると、玄関先で物を漁っている入江くんがいました。