でも、どうしていいかわからないんだよね。
お父さんにも先生にも幸せになって欲しいのにうまくいかないのはどうして?
……お母さんに悪いとか思ってる?
リビングに飾ってある、家族写真。
そこに写るうたくん、まだ小さいけど、すごく照れくさそうに笑ってる。
今も飾ってあるってことは。
三人は、離れ離れになりたくてなったわけじゃないよね。
それを先生もわかってて、それでもうたくんのお父さんと一緒になるんじゃないの?
「話し合いなよ、先生と」
「……お前には関係ない」
「あるよ」
「どうして」
「それは……ほら……わたしのファーストキス奪った罪として」
「は?」
「ちゃんと話し合ってくれないと許さない!」
「アホか。別に柏木に許されなくても俺はどうでも……」
「どうでもいいの?」
じっと、うたくんを見つめる。
「……っ、わかったよ。話せばいいんだろ」
「うん!」
「でも今更なにを話せばいいんだよ」
「簡単だよ」
うたくんの手を掴む。
「朝ごはん美味しかったって。お弁当美味しかったって。いつもありがとうって、言うだけでいいの」
「……そんなこっ恥ずかしいことを?」
「してもらってるんだからお礼言わなきゃダメ! 当たり前と思っちゃダメ!」
「あいつが好きで俺にかまってるんだろ」
「そうだよ」
「……え?」
「好きだからかまってるんだよ。お父さんの息子だからじゃなくて、ちゃんとうたくんと向き合ってるの。先生は」


