ひとしきり笑い終わった大智くんが笑いながら話し出した。

 あれだけ笑ってまだ笑ってるってどういうことよ。

「ケイって不憫な奴だな。ココちゃんだけだよ。あんなに甘ったるい顔するのも、あんな態度なのも。」

「そんなわけ…。」

 あの慣れた態度が私だけなんて無理があるにもほどがあるよ。

「じゃココちゃんといて別の女の所に行ったことあった?ココちゃん放ったらかしにしたことある?」

 それは……ない。

 そう言われると朝帰りするとばかり思っていた初日から今日まで全然ない。

「ね?ココちゃん一筋。」

 それは…そうなのかな。
 でも…。そうだとしても………それはやっぱり妹だから。

 嬉しくなりかけた気持ちも、妹だからという結論に達すると少し寂しくなった。

「おーい。ココ手伝って。」

 キッチンの方へ呼ばれて私はケイちゃんの方へ向かった。

 なんだろう。すごく会いたかった。