お店の近くに行くとすぐ側のコンビニからケイちゃんが駆けてきた。
「ココ!返事ないから心配しただろ?」
ケイちゃんの顔を見ると心の声が漏れそうになる。
私はケイちゃんのこと…ダイスキデス。
胸がきゅぅっと痛くなって顔を伏せるとギュッと抱きしめられた。
ケイちゃんの温もりは優しい。
手を伸ばせばすぐ近くにいて、でも本当は求めちゃいけない腕なのかもしれない。
でも…もう少しだけ…もう少し。
回された腕にギュッとしがみつくとそのまま頭をグリグリされた。
ふいに腕を離されるとそっと顔をのぞきこまれた。頬に優しくケイちゃんの手が触れる。
「こんなに泣いて…。」
ケイちゃんの優しい声と近い顔にドキドキする。
近い!顔!キスするみたいな構図だから!
「ほら。ココに会わせたかったんだ。来いよ。」
言われるまま手を引かれた。
ココってもう一人のココちゃんのことですよね?
ついさっき自覚したばかりなのに、いきなり失恋とかって…。
体を硬くしていると手を離されて、目の前でケイちゃんがしゃがんだ。
その近くで声がする。にゃ〜んって。
…にゃ〜ん?
無意識に背けていた顔を向けるとケイちゃんに撫でられてゴロゴロしている猫がいた。
「この辺に住んでるみたいでココって言うらしいんだ。バイト先は飲食店だからバイト中は触れないけどな。可愛いだろ?」
本当にとろける笑顔を向けて「ココ」って呼ぶ声に胸がドキンとする。
いや、だから可愛いのは猫で、とろけてるのも猫!
手を引かれてしゃがまされると、また抱きしめられた。
気づけば小さな路地。
人目につかない場所で抱きしめられてドキドキしてしまう。
いや…。だからそんなこと言ったら家でも二人っきりですから!
そうじゃん!どうしよう。家で。
思考回路がショートしそうになっているとケイちゃんが耳元でささやいた。
「俺はココが大事なんだ。だからどこにも行かない。」
「え?」
なんのことを言ってるんだろう。
ココって猫のココじゃないよね?私のことだよね?
「ココにヤキモチ焼いてたんだろ?」
「え…。」
どうしよう。どうしたら…。
家でもハグされてるし、出かけた時の方があまあまだし、ケイちゃんにしたら普通の気もするんだけど…。
ギュッと抱きしめられた腕はいつもと違う気がしてしまう。
首すじにケイちゃんの息が僅かにかかって余計にドキドキが加速する。
ふいにパッと離されると、それに驚いた猫のココが逃げていった。
「ココは極度のブラコンだろ?」
路地から出ようと背を向けたケイちゃんがどんな顔してそう言ったのかは分からなかった。
そして続けてケイちゃんは「兄妹だからこそ一緒にいられるんだ」とつぶやいた。
「ココ!返事ないから心配しただろ?」
ケイちゃんの顔を見ると心の声が漏れそうになる。
私はケイちゃんのこと…ダイスキデス。
胸がきゅぅっと痛くなって顔を伏せるとギュッと抱きしめられた。
ケイちゃんの温もりは優しい。
手を伸ばせばすぐ近くにいて、でも本当は求めちゃいけない腕なのかもしれない。
でも…もう少しだけ…もう少し。
回された腕にギュッとしがみつくとそのまま頭をグリグリされた。
ふいに腕を離されるとそっと顔をのぞきこまれた。頬に優しくケイちゃんの手が触れる。
「こんなに泣いて…。」
ケイちゃんの優しい声と近い顔にドキドキする。
近い!顔!キスするみたいな構図だから!
「ほら。ココに会わせたかったんだ。来いよ。」
言われるまま手を引かれた。
ココってもう一人のココちゃんのことですよね?
ついさっき自覚したばかりなのに、いきなり失恋とかって…。
体を硬くしていると手を離されて、目の前でケイちゃんがしゃがんだ。
その近くで声がする。にゃ〜んって。
…にゃ〜ん?
無意識に背けていた顔を向けるとケイちゃんに撫でられてゴロゴロしている猫がいた。
「この辺に住んでるみたいでココって言うらしいんだ。バイト先は飲食店だからバイト中は触れないけどな。可愛いだろ?」
本当にとろける笑顔を向けて「ココ」って呼ぶ声に胸がドキンとする。
いや、だから可愛いのは猫で、とろけてるのも猫!
手を引かれてしゃがまされると、また抱きしめられた。
気づけば小さな路地。
人目につかない場所で抱きしめられてドキドキしてしまう。
いや…。だからそんなこと言ったら家でも二人っきりですから!
そうじゃん!どうしよう。家で。
思考回路がショートしそうになっているとケイちゃんが耳元でささやいた。
「俺はココが大事なんだ。だからどこにも行かない。」
「え?」
なんのことを言ってるんだろう。
ココって猫のココじゃないよね?私のことだよね?
「ココにヤキモチ焼いてたんだろ?」
「え…。」
どうしよう。どうしたら…。
家でもハグされてるし、出かけた時の方があまあまだし、ケイちゃんにしたら普通の気もするんだけど…。
ギュッと抱きしめられた腕はいつもと違う気がしてしまう。
首すじにケイちゃんの息が僅かにかかって余計にドキドキが加速する。
ふいにパッと離されると、それに驚いた猫のココが逃げていった。
「ココは極度のブラコンだろ?」
路地から出ようと背を向けたケイちゃんがどんな顔してそう言ったのかは分からなかった。
そして続けてケイちゃんは「兄妹だからこそ一緒にいられるんだ」とつぶやいた。

