佳喜はドアを閉めるとベッドに倒れこんだ。

「ブラコンか…。じゃ俺はシスコンなのか。相変わらずおめでたい奴。」

 ハハハッと乾いた笑い声を上げて腕を顔の上に置く。

 佳喜は自分の表情を誰にも見せたくなかった。例えここに誰もいないとしても。
 誰からも何からも隠してしまいたかった。