心愛が手紙に気づく数時間前。
佳喜が昨晩、心愛に「放っておいて」と言われた後…。
佳喜は、はーっとため息をついてソファにもたれかかっていた。
思った通りに行動できない自分に不甲斐なさを感じていた。
髪をかきあげた手でそのまま髪をクシャッとさせて、再びのため息をつく。
ソファに預けた体はどこまでも沈んでいってしまいそうだった。
しかししばらくすると何か思い立ったように自分の部屋に向かった。
椅子に腰掛け机に便箋を出す。
そして真剣な面持ちで書き始めた。
優しい穏やかな顔よりもつらそうな顔で何度も日記のようなものを確認しながら…。
書き上げるとまたため息をつく。
「これを利用してるみたいだ…。でも…。これはココの為なんだ。ココの…。」
言い聞かせるようにつぶやいてダイニングテーブルの心愛が座る場所に置いた。
今回の手紙だけはいつかではなく、すぐに届いて欲しかった。
今までは何があっても決まったポストに入れることにこだわっていた日々を苦笑する。
「何やってんだ…。俺…。」
自嘲しながらも手紙はそのままで部屋に戻り眠りについた。
朝起きるとそこまでしたのに不穏な雰囲気を変えることも、心愛が手紙に気づくこともなかった。
険悪な雰囲気を残して2階に上がってしまった心愛に自分は何がしたいのかと自問自答を繰り返す。
考えあぐね置き手紙を残してバイトに向かったのだった。
佳喜が昨晩、心愛に「放っておいて」と言われた後…。
佳喜は、はーっとため息をついてソファにもたれかかっていた。
思った通りに行動できない自分に不甲斐なさを感じていた。
髪をかきあげた手でそのまま髪をクシャッとさせて、再びのため息をつく。
ソファに預けた体はどこまでも沈んでいってしまいそうだった。
しかししばらくすると何か思い立ったように自分の部屋に向かった。
椅子に腰掛け机に便箋を出す。
そして真剣な面持ちで書き始めた。
優しい穏やかな顔よりもつらそうな顔で何度も日記のようなものを確認しながら…。
書き上げるとまたため息をつく。
「これを利用してるみたいだ…。でも…。これはココの為なんだ。ココの…。」
言い聞かせるようにつぶやいてダイニングテーブルの心愛が座る場所に置いた。
今回の手紙だけはいつかではなく、すぐに届いて欲しかった。
今までは何があっても決まったポストに入れることにこだわっていた日々を苦笑する。
「何やってんだ…。俺…。」
自嘲しながらも手紙はそのままで部屋に戻り眠りについた。
朝起きるとそこまでしたのに不穏な雰囲気を変えることも、心愛が手紙に気づくこともなかった。
険悪な雰囲気を残して2階に上がってしまった心愛に自分は何がしたいのかと自問自答を繰り返す。
考えあぐね置き手紙を残してバイトに向かったのだった。

