「えっと…一応お聞きしますが…お名前は?」


「橘蓮夜だ」



「アハハハハ、ですよねぇ」





見間違う訳ないじゃんっ
どう考えてもこんな綺麗な人他にいる?
いるわけないじゃん!



「…お前、俺が怖いのか?」



「怖い?…まぁある意味怖いですよねぇ
その完璧な容姿とか」


「…ブッククククッ」



黙ったかと思えばいきなり
吹き出した橘蓮夜を凝視していると
涙を拭いながら、話を続けた。




「まさかそんな事を言われるとは思ってなかった
ていうか、初めてだ…そんな事言われたの」


「そう?」



「皆、俺を見たとたん逃げるからな」