「すっすみません!わ、私なんでっ」
「泣きたい時くらい泣けよ…
これからは俺がいるんだ
ただし、泣くのは俺の前だけだ」
この人は…どこか父さんに似ている
そんな事、言っては駄目かもしれないけど
でも…2人を『亡くして』しまった私には
そう考えてしまうんだ…
「ごめんなさい…」
「どうして謝る」
「私は…人殺しだから…」
「だから?」
「こんな…人殺しなんて…貴方みたいな人に
似合う訳ないですよ」
きっと蓮夜さんにはもっと相応しい人がいる。
私なんかよりもずっと綺麗で…優しい…
「馬鹿言ってんじゃねぇよ」
「痛、」
デコピンされた額を私が押さえていると
蓮夜さんは座り直し、私の額と
自分の額をくっつけていた。

