開けると何か布の様なものを持った山下がいた。
「山下さん?」
「岡田さん服汚れ落ちないと思って」
山下は、代わりの服を渡す。
「ありがとう。岡田さんに渡してくるね」
山下は服を渡すと戻っていった。
「おい。地味めがね、山下が服を置いてきたから」
あたしは岡田さんに向けて軽めに投げつける。岡田さんはえ?と驚いた顔している。
「い、今私のこと地味めがねって…」
口を滑らせてしまった。もう隠す必要はないか。
「それが何?」
まだ言いたいことがあるみたい。
「そうやって山下さんのことも馬鹿にしてたの?」
「何言ってんの? あんた馬鹿?」
「酷い!そんな風に言わなくてもいいじゃん!」
地味めがねは涙目…不細工の泣き顔は更に不細工だ。