俺にはすごい生徒がいた。


その生徒の名は、河原さく。


何度も俺に「好きだ」と言い、


俺がどんなに突き放しても、


決して離れようとはしなかった。


まるで、波打ち際に寄せる穏やかなさざ波が


足元の砂をさらっていくように…


ゆっくりと、


だけど着実に


俺の心を掴んでいったんだ…。