再会からそれは始まった。

ウニのパスタはめちゃくちゃ美味しかった。

「これって隠し味に八丁味噌いれているよね?」

「そうっすか?」
金沢君は、遠慮なく私のパスタにフォークを伸ばして勝手にくるくると巻き付けて食べる。

首をかしげて
「俺はわかんないっす。」

「あっそう。私、味音痴とはつきあえないから。」

「あ、忘れてた。あまりにもさっきの出来事が衝撃的で。」

「そんなもんでしょうよ。」

「ひどいなーほんとに。花さんは。」

「ひどいのはどっちよ。もっと真剣に愛の告白されてみたいし。」

頼んでいたティラミスが運ばれてきた。
うわーおいしそう!

「ボスは、高校生の頃はどんな人だったんですか?」
ほら、やっぱり自分だってそっちの方が興味津々でしょうよ。

「そうかー。考えてみれば南くんの昔を知ってるのは私だけか。」
とにやにやしてみせる。

「え!教えてくださいよ!聞きたい!!!」

「うーん。なんかこれは使えそうだから、ちょっとシークレットにして小出しにしておく。」

「うわっ 腹黒っ。僕、嫌いになりますよ。花さんのこと。」

「ええ、結構です。」