まだ、このビルはオープンしていないから、昼飯や残業の後は、外に出るしかない。
このビルが動き出したら、今日はあそこにランチを食べに行こうとか、アフター5やデートで、利用する人が増えるだろう。
そう思うとオープンが待ち遠しい。
日本初上陸の海外の店を厳選して選んだり、伝統ある日本の老舗の二号店だったり、とにかくこだわりぬいて話題性を欠かない店ばかりを招致したつもりだ。
地下鉄の駅の近くのイタリアンは、雨が降り出しそうなのにも関わらず、オープンテラスまで満席だった。
奥の個室に入ると、すでに広告代理店の担当者とデザイン会社の新崎社長が待っていた。
「すみません。少し遅れました。」
「いやいや、南さん。時間ぴったりですよ。」 新崎社長が口ひげをこすりながら笑って答える。
このしぐさは、彼の癖で、それを見るとなんだかちょっとホッとする。
彼は、俺の親父くらい年の離れた人だが、デザイナーだけあってオシャレで遊び心のある人だ。
こんな人と一緒に仕事ができることを、とても光栄に思う。
年をとってもこんなふうに夢を追いかけて、いつも楽しいことを考えて人を喜ばせたいと思っている彼は、カッコいい。
秘書の松山と広報の課長も揃って座り、食事をしながら今後のプランを聞く。
このウニのパスタには、少しだけ八丁味噌が入っているかな、、今度自分で作って試してみようと別の片方の脳ではそんなことを考えながら、代理店の担当者の話を聞く。
正直、彼の話はちょっとまどろっこしいな。
「すまないけど、要点だけ君は言ってもらって、あとは新崎社長が説明してくれるかな。」
彼は、一瞬で表情がこわばり、しどろもどろになる。
ああ、またこれで一人敵を増やしたな。 でも、まあ仕方ない。
時間がないからな。
そんな雰囲気を和ませるように、新崎社長がさらっと話を盛り上げてくれる。
彼のそんなところも好きだ。 ああいうふうにできればもっといろんな事がうまく行くのかもしれない。
日本法人のトップになってからというもの、こういう素晴らしい大人の人たちと出会える機会が増えて、日々勉強になることばかりだ。
自分は、まだまだ自分は不器用で、青二才という事を思い知らされることが多い。
このビルが動き出したら、今日はあそこにランチを食べに行こうとか、アフター5やデートで、利用する人が増えるだろう。
そう思うとオープンが待ち遠しい。
日本初上陸の海外の店を厳選して選んだり、伝統ある日本の老舗の二号店だったり、とにかくこだわりぬいて話題性を欠かない店ばかりを招致したつもりだ。
地下鉄の駅の近くのイタリアンは、雨が降り出しそうなのにも関わらず、オープンテラスまで満席だった。
奥の個室に入ると、すでに広告代理店の担当者とデザイン会社の新崎社長が待っていた。
「すみません。少し遅れました。」
「いやいや、南さん。時間ぴったりですよ。」 新崎社長が口ひげをこすりながら笑って答える。
このしぐさは、彼の癖で、それを見るとなんだかちょっとホッとする。
彼は、俺の親父くらい年の離れた人だが、デザイナーだけあってオシャレで遊び心のある人だ。
こんな人と一緒に仕事ができることを、とても光栄に思う。
年をとってもこんなふうに夢を追いかけて、いつも楽しいことを考えて人を喜ばせたいと思っている彼は、カッコいい。
秘書の松山と広報の課長も揃って座り、食事をしながら今後のプランを聞く。
このウニのパスタには、少しだけ八丁味噌が入っているかな、、今度自分で作って試してみようと別の片方の脳ではそんなことを考えながら、代理店の担当者の話を聞く。
正直、彼の話はちょっとまどろっこしいな。
「すまないけど、要点だけ君は言ってもらって、あとは新崎社長が説明してくれるかな。」
彼は、一瞬で表情がこわばり、しどろもどろになる。
ああ、またこれで一人敵を増やしたな。 でも、まあ仕方ない。
時間がないからな。
そんな雰囲気を和ませるように、新崎社長がさらっと話を盛り上げてくれる。
彼のそんなところも好きだ。 ああいうふうにできればもっといろんな事がうまく行くのかもしれない。
日本法人のトップになってからというもの、こういう素晴らしい大人の人たちと出会える機会が増えて、日々勉強になることばかりだ。
自分は、まだまだ自分は不器用で、青二才という事を思い知らされることが多い。


