突然、胸のあたりが温かくなった。 なんだろう。 すごく心地いい。 ドクンドクンと、大きく鳴る、心の臓。 それは何かを溶かしていくように、じんわりと柔らかく包み込むように。 今度は全身が温かさに包まれた。 たぶん、僕はもういなくなるのだろう。 その準備をしているんだ、きっと。 さようなら、アンザ。 『ありがとう』──。 僕は最期に、笑ってみせた。