ふたりは少し不思議な変な子だった。



短い髪と長い髪、高い背に低い背、




それでいて同じ鞄にシャーペンにヘアピンにハンカチに。





入学から早半年、ふたりの声を聴いた人はまだいない。



どこに住んでるのかもどこから来てるのかも




誰も知らない、存在すら簡単に忘れてしまいそうなふたりだった。