「どういうこと!?」

「スケジュール把握してる? もう書類審査と面接審査終わってるんだけど、ゆっきー、ふつうに残ってるよ」


だから、そうじゃなくて。

まず、雪夜がミスターコンにエントリーしているとは、いったい何事かと聞いているのだ。


「ねえ、なにそれ、ぜんぜん知らないんだけど……」

「え、アンちゃん、ゆっきーから聞いてないの?」


知らないし、その事実をいま聞いても、あの雪夜が嬉々としてわざわざそんなコンテストにエントリーしているというのを、にわかには信じられない。


「それってほんとにウチの雪夜ですか……?」

「顔写真見たけど、間違いなくゆっきーだったよ。あんな異次元のイケメンなかなかいないもん」


いったい、どういうことなの。

なにがどうなってそうなっているわけ。


今週の頭も国茂家にごはんを食べに行って、もちろん雪夜とも会ったけど、一言もそんな報告はされなかった。


なんなの。

ちょっと、これは、さすがに黙っていられないな!