狼が、うさぎのごはんを探しに出かけていたときのことです。 「うさぎさん、君はこんなところで何をしているのですか?」 いつものように、洞穴の入り口でお父さんとお母さんを待っているうさぎに、誰かが声をかけました。 耳をたててキョロキョロと辺りを見渡しますが、誰もいません。 「ここです、ここ。木の上です」 見上げると、木の枝に大きなフクロウが止まっていました。