これだけ走れば追いつかれることはありません。
子うさぎは後ろを振り返りました。


「お母さん、ここまでおいでー」

「おチビちゃん、もっともっと走ってごらん」


そう言ったお母さんうさぎを、大きくて真っ黒な鉤爪が隠してしまいました。