それからしばらく進みました。 お母さんうさぎは立ち上がると鼻をヒクヒクとさせました。 そして子うさぎにこう言いました。 「おチビちゃん、鬼ごっこをしようか? 」 「うん、いいよ」 「10数えたら追いかけるからね」 お母さんうさぎは、子うさぎにほっぺをぎゅうとくっつけました。 「さぁ、走って。10、9、8……」 子うさぎは勢いよく後ろ足で地面を蹴りました。 「……、3、2、」 ピョンピョン、ピョンピョンと跳びはねます。