その後、泊まり道具を買うと言うことで案内されたのが老夫婦が経営するいわば雑貨店みたいな所で買い物をしたが、


『なんだ? お前、もしかして秀一か!? おぉ……すっかり風変わりしおって……』


『おじいさん、一体いつの事だと思っているんですか……』


『ア、ハハハ……』


店を経営している老夫婦はお父さんの顔見知りなのか、終始絡まれていた


それから施設に戻り、食堂で夕飯を御馳走になっている間は、


『ねぇねぇ、翼ちゃんってさ星夜くんとどこまでいったの~?』


『…………どこまで、とは何がですか?』


『もー、はぐらかさない! 恋人同士なんでしょう? ぶっちゃけ"チュウ"はしたでしょ!!』


『『ングッ、ゲホッ!!』』


背中合わせで座っていた星夜とお父さんがほぼ同時に咳き込んだ


『あー! 星夜くんの反応図星だな!!』


『で、どうなの? 星夜くんって……上手いの?』


『え、えぇっ!?』


『もう、皆ったらそんなに前のめりにならないで、翼が困ってるわよ』


『あ、すみませーん』


『……星夜くん、後で詳しくいいかな?』


『……』


あそこでお母さんに止められなければ危うく追及される所だったろう