「それは、両親が婚約者と称した男性を連れてきた事……水瀬家よりも身分が高いご子息様で早い話が政略結婚です。 見た目"だけ"紳士でした。
ですが本性は欲しい物は無理矢理でも我が物にする最低最悪の野郎でしたよ。
…………実際に羽衣さんを暴力で支配しようとしていましたから」
「……!」
冷静を保ったつもりだろうけれど怒りを隠すような低いままの声に言葉を失った
お父さんはぐっと唇を噛み締めている
「羽衣さんは周りに必死に隠そうとしていました。 ですが、身体は我慢していても心は非常に脆かった……次第に元気をなくしていったんです。
私は話を聞くしかできませんでした。 その場逃れのアドバイスがより彼女が傷ついてしまうのではないかと思い、怖かったんです。
だから、影で支えよう、繊細であまりにも儚い彼女がこれ以上壊れないように守っていこうと思いました」
フーッ、と白浜さんは息を吐いた
心を落ち着かせようと何度も息を吸って吐いてを繰り返している



