白浜さんは怖い人だと思っていたけど……
少し前を歩くお母さんと肩を並ばせて歩く様子を見る
「どうした、翼?」
「ううん……何でもないの」
協会を出て反対側の道を進んでいる
心配そうに私の顔を覗き込む星夜に笑って答えた
「明日ねぇ、米粉を使ったお菓子を作ろうと思ってるのよ。 どうかしら?」
「それはいいですね。 羽衣さんが作るお菓子はどれも好評ですから」
白浜さんのお母さんを見る目は穏やかで優しい
例えるなら、小さな子どもを見守る母親の様な感じだ
ただ気になるのは、前ではなく後ろの様子
チラリと見るとお父さんが歩いているが白浜さんとあってから表情は堅い
「ーーさぁ、着きましたよ」
その言葉でハッと我に返る
「ここが私の職場です」
〔就労移行支援施設 白浜の家〕とかかれた看板と白を基準とした一階建ての建物
上木鉢に植えられた色とりどりの花と植物
自動ドアが私達を迎え入れようと開いた
「あ、羽衣さん。 そういえば来たら渡したいと言っていたモノがあると言ってましたよね」
「あ、そうだわ! 相談室使ってもいいかしら?」
「いいですよ。 取っておきのブレンドティーも楽しみにしています」
「えぇ、えぇ! 今から準備してくるわ」
お母さんは顔を輝かせ中に入っていった



