「……暇です。 いつになったら話は終わるのでしょうか」


「……」


そう言って溜め息をついたのは緋麻里


彼女も白神の幹部で私のはじめての友達だ


緋麻里の頭をそっと撫でるとフニャッと笑顔を浮かべる


後は緋麻里と颯一の前にいる二人の男子


緋麻里の前は双子の弟の飯島翡麻里、颯一の前は五十嵐塁


白神の幹部と副総長、これで幹部は揃った


後は姫だという事で自己紹介は要らないのかもしれないけれど、一応……


高岸翼、今日から高校二年生となります


「……というか、そこ! 俺の話を最後まで聞けよ!! まだまだ終わらないからな!」


指差した先が私達の方だったのは気のせいだろうか


「……ハァ」


溜め息をついたのは星夜


そしておもむろに手を広げて、上に挙げたのだ


その行動で皆の視線が集まるのは当然の事


「ん? どうした? 質問か?」


「――五分で話はつけろ。 それ以上は待ってらんねぇ」


広げた手は時間単位を表していた


「ご、五分!? せめて十「五分。 嫌なら、今すぐ教室戻せ」」


`……!?´


途端に体育館にいる生徒が騒ぎだした


「そうですよ、これ以上何を聞けばいいんですかー?」


「航さんの高校時の話は聞きあきたでー!」


「僕もう座りたーい!」


「そうだね。 中には貧血起こす生徒もいるかもしれないから座らせて貰えたらいいね」


星夜に続いて緋麻里、颯一、翡麻里、塁が口を開いた