「けど…お父さんが仕事で家に帰らなくなってからかな。 前は学校行事には家族揃って参加していたけど、お母さんと二人で参加するようになって、その度に周りの目が冷たく感じた」
学年には必ずいたママ友のボスらしき人から目をつけられていた
他のママ友を連れて会う度に酷い嫌みを言ってきて、お母さんを傷つけた
お母さんと仲の良かったママ友もボスママの方に行って、一人になってしまった
それからお母さんは外では笑顔で気丈に振る舞って、家に帰れば涙を流していた
『……ごめんね、翼。 秀一さんが忙しい中、お母さん頑張らないといけないのに、弱い姿見せちゃってね』
いつしかお母さんは自分を"弱い"と言うようになって、自分を責めるようになった
「……お母さんの悲しむ姿が見たくなくて、私は何でも頑張った。 好きな笑顔が見たかったから」
お母さんは自分の事のように喜んでくれたから
――でも、最後の最後で私が泣かせてしまった



