「隣、いいか?」
「えぇ」
私の許可を得て、隣に座った星夜
ここに来た理由は、先程の出来事と手紙の事だろう
なんと言えばいいんだろう
いざ、口に出そうとすれば上手く言葉に表せないかもしれない
だから、単刀直入で星夜に手紙を渡した
「俺が見てもいいのか?」
「星夜だからこそ見て欲しいのよ」
「……わかった」
星夜は手紙を受け取り、読み始めた
少しして読み終わったのか、手紙から頭をあげる
「二枚目の、桃色の手紙が翼の母親であっているんだよな? 名前はみなせ……」
「うい、って読むの。 水瀬はお母さんの旧姓よ」
「そう、か……」
「……」
暫くシンッとした時間が流れた
「……いきなりで悪いが母親の事について聞いてもいいか?」
「大丈夫よ。 ……お母さんは優しかったわ。 私が知る限り、いつも笑っていた」
どんな時にも笑顔を絶やさなかった
ご飯を作っている時、外に出掛けた時、私が泣いている時も笑顔でいた
その笑顔に子どもながら何度も救われていた
だが、ある日を境にお母さんの笑顔がなくなってしまった



