「――よーし、今年はサボりなんていないだろう! ようやく、俺のありがたみがわかったんだなぁー」


マイクを片手に嬉し泣きをする理事長を見ては決して気づかなかっただろう


白神……世界レベルの頂点に達し、尚その強さが認められた故に伝説と言われているチーム


初代から始まりかれこれ十九代目まで続いている


白神十九代目総長は高校生、高い背の毛先が黒みがかった白髪に灰色の瞳の男子


名前は新崎星夜


常にまっすぐに向き合い他人思いで誰よりも強い総長


……そして、私の彼氏


「いやー、学年が上がると当たり前の事も新しく感じるよな。 そういえば、俺が高校生の時は……」


まだまだ続きそうな理事長の話を横目に私は隣にいる星夜を見た


普段なら人の話は聞きそうな所を星夜は俯いて目を閉じている


というか、寝ていた


「……」


いくら後ろ側に寝ているからとさすがにバレるのではないかと思い、着ているカーディガンの袖を掴み何回か引っ張った